著者のドゥエック博士は、教育心理学のテキストには必ず名前が出てくるエラい人。それだけ学問の世界でも認められた理論なんですな。
その内容はシンプルで、大半の人は2パターンの価値観や信念にもとづいて行動しているというもの。
- 硬直マインドセット=人間の能力は決まっていて変えられない!って考え方
- しなやかマインドセット=人間の能力は変えることができる!って考え方
で、しなやかマインドセットのほうが何かと便利ですよーってのがメインの主張になっております。
博士いわく、
硬直マインドセットを持つ人は、人間の基本的な性質や才能、能力、知性は変えられないと信じている。才能の量はあらかじめ決まっており、死ぬまで同じままだと考えているわけだ。
硬直マインドセットを持つと、自分にどれだけの才能があるのかが不安になる。「どうしたら頭が良く見えるだろう?みんな僕を天才だと思うだろうか?」といった思いに悩んでしまうのだ。
いっぽうでしなやかマインドセットを持つ人は、自分の才能や能力は努力やテクニック、他人の助けなどで伸ばせると考える。そのため、何でも試してみようとするし、チャレンジをいとわないし、困難にも柔軟に対応できる。たとえチャレンジに失敗しても、自分の才能や能力が原因だとは感じないからだ。
とのこと。つまり、
- しなやかマインドセットを持つ
- 失敗を恐れなくなる
- トライアル・アンド・エラーの回数が増える
- 成功回数が増える!
みたいな流れですね。ところが硬直マインドセットだと、自分が上手くできることにしか興味を示さないので、いっこうにスキルが上達していかないんだ、と。耳の痛い話であります。
ただし、ここで大事なのは、ドゥエック博士が「しなやかマインドセットは作り出せる!」と考えてるとこ。実際、小学生を対象にした実験でも、子どもたちのしなやかマインドセットを育てたら、大幅にテストの点数が上がったんだそうな。
というわけで、成長マインドセットを作り出すためのポイントをまとめていきます。基本的には子どもの成長に特化した内容なんですが、わたしのようなアラフォーにも役立つかと。