錦織、格下に不覚 「体格のハンディから限界露呈」 ウィンブルドン

7/9(日) 17:15配信

提供元:産経新聞

 日本人として初のグランドスラム制覇に挑んだ錦織圭(日清食品)は、ウィンブルドン選手権の3回戦で格下選手に苦杯をなめ、今年も期待に沿えなかった。「テニスの聖地」の芝のコートでまたも精彩を欠いた日本のエースに、欧州メディアからは「体格のハンディから限界を露呈した」との厳しい評価も。「誰もが認める才能」(英紙)を結果に結びつけるには、芝のコートの「苦手意識」克服が焦眉の急だ。(岡部伸)


錦織負けちゃったのね。

 まあ、連戦連勝、そんなうまくはいかないもの。

負けて得られることもあるんでしょう。

芝が苦手と自他ともに判断しているが、決してそんなことはない。

もし、そう思ってしまったら、最後、それが現実になる。

勝てないと思っている間は、決して勝てることはない。

これは心理学的にも証明されている事実。

自分の思い込みをどこで断ち切れるか。

精神的な強さが求められる部分だろう。

乗り切れるかどうか、見所でもある。


 ■芝の悪夢

「(芝での戦いは)簡単ではない。芝では良い結果が残せていない」

敗戦後、錦織自身がそう認めたように、芝のコートへの苦手意識は明らか。

3回戦の対戦相手は、過去4戦全勝と相性の良いバウティスタ・アグート(スペイン)だったが、10回を超すブレークチャンスを得ながら、2回しかものにできなかった。

試合を通じてアンフォーストエラー(凡ミス)を積み重ね、タイムバイオレーションを取られるなど、いらだちは募るばかり。壁にラケットを投げつけ、世界ランキング9位の早期敗退は「番狂わせ」と報じられた。

他の4大大会はすべて8強入りを果たしながら、ウィンブルドンは16強入り2回にとどまる。直近の芝コートでの大会では、途中棄権か出場辞退という結果に終わっている。

■体格差の指摘も

芝で闘う上で体格差を指摘する報道もある。テニスは身長や身体能力の差が大きく左右するスポーツ。英紙インディペンデント(電子版)は8日、「素晴らしいショットを打つ錦織は誰よりも俊敏に美しく動き、コートの中でバレリーナのように飛び跳ねる」と才能を高く評価しながらも、「“残酷”な敗戦は身長178センチの錦織が2メートル近い大男を相手に、4大大会はじめツアーでたえまなく激戦を繰り広げた末、ケガが相次ぎ、体をひ弱くさせた」として、体格で劣る錦織がトップレベルで闘う「限界に来た」と報じている。

フランスの「レキップ」紙は大会前に「ツアーで最も壊れやすい選手」と酷評した。

一方、英「スカイ・スポーツ」は昨年11月、「ニシコリには才能があることは疑いの余地がない」と評価して「ケガに悩まされ、頂点に立つことを妨げられてきた」とケガ克服が成功へのカギと分析した。

■負傷率の高い“鬼門”

「芝のコートに入ると、自然と敵が強く見える」

ハードコートで育った錦織にとって芝は負傷率の高い“鬼門”でもある。

錦織にとって芝が難しいのは、足元が滑りやすいため踏ん張りが利かないことだ。最大の武器、フットワークが生かせず、球足が速いために、サーブの速い選手に有利となり得意とするリターンが返せない。身体とスイングの微妙なずれで腰、臀部(でんぶ)などを痛めてきた。

ただ前哨戦で痛めたけがが回復した今大会は、「サーブアンドボレーなど対策を取った。痛みもなく芝で戦う自信が出てきた」と万全の準備を強調していた。

しかし、2回戦で芝が得意なランキング122位の相手にセットを奪われ苦戦し、過去4戦4勝と相性よい格下相手に初めて芝で対戦した3回戦で不覚を取った。芝の高い壁が依然として立ちはだかっているといえる。

■芝対策の重い課題

今年でプロ10年目。日本中を沸かせた2014年の全米準優勝から3年。あれ以後、昨年の全米ベスト4が最高成績だ。フェデラーやジョコビッチらの“ビッグ4”が衰える前に、錦織自身が度重なる故障でランキングを落とし、4大大会のタイトルは遠ざかるばかりだ。

かつて苦手だったクレーコート(赤土のコート)は対策に成功し、全仏オープンでは8強入りを果たした。芝のシーズンは全仏終了後、ウィンブルドン最終日まで5週間しかない。ケガを防ぎ、地力を発揮する芝の克服なくして聖地での本領発揮は難しい。伸び悩む錦織に芝対策の重い課題が浮き彫りになった。

提供元:産経新聞


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